ほう葉寿司
- 岐阜県飛騨地方南部から中濃地方
- グルメ | ご飯もの | 寿司
初夏の爽やかな風が吹く頃、大きくみずみずしい緑の葉に包まれてお披露目される「ほう葉寿司」は、新緑の季節を迎えた飛騨や東濃地域に深く息づく、初夏を告げる伝統的な郷土料理です。
主役となる朴の葉は、殺菌作用が高いうえに独特の清々しい芳香を持っており、昔から農作業の合間に手軽に食べられる携帯食として重…
初夏の爽やかな風が吹く頃、大きくみずみずしい緑の葉に包まれてお披露目される「ほう葉寿司」は、新緑の季節を迎えた飛騨や東濃地域に深く息づく、初夏を告げる伝統的な郷土料理です。
主役となる朴の葉は、殺菌作用が高いうえに独特の清々しい芳香を持っており、昔から農作業の合間に手軽に食べられる携帯食として重宝されてきました。酢飯の上には、山の恵みである山菜や椎茸、川の幸であるマスの甘露煮、さらに色鮮やかな錦糸卵や紅生姜、香ばしいくるみなどが、まるで小さなお弁当箱のように美しくちりばめられています。これらを大ぶりの葉でぴっちりと包み込み、しばらく寝かせることで、葉の香りが中の主役にじっくりと移っていきます。
包みを開くと、目の前に鮮やかな彩りが現れると同時に、朴の葉ならではの、お茶や清流を思わせるふんわりと品のある爽快な香りが一気に立ち上り、鼻腔を心地よくくすぐります。箸で酢飯と具材を一緒にすくって口へ運べば、程よく締まったお米のなめらかな質感とともに、マスや山菜の素朴で濃厚な旨味が口いっぱいに広がります。
