ぼたん鍋
- 岐阜県西部
- グルメ | 鍋・おでん
- 旬:11~12月頃
準備中
大ぶりの土鍋の中で、深紅の猪肉が美しく円を描いて並び、まるで大輪の牡丹の花が咲いたかのような見事な色彩を放つ「ぼたん鍋」は、飛騨や奥美濃の峻烈な山々が育む、冬の岐阜を代表する至高の狩猟料理です。
主役となるのは、秋から冬にかけて山の実をたっぷりと食べて丸々と太った野生のイノシシです。厳しい寒さの…
大ぶりの土鍋の中で、深紅の猪肉が美しく円を描いて並び、まるで大輪の牡丹の花が咲いたかのような見事な色彩を放つ「ぼたん鍋」は、飛騨や奥美濃の峻烈な山々が育む、冬の岐阜を代表する至高の狩猟料理です。
主役となるのは、秋から冬にかけて山の実をたっぷりと食べて丸々と太った野生のイノシシです。厳しい寒さの中で育った猪肉は、一般的な家畜の肉とは異なり、融点が低く驚くほどサラリとした白い脂身を贅沢に蓄えています。この肉を、地元の名産である地味噌をベースに、酒や出汁を絶妙にブレンドした特製の合わせ味噌スープでじっくりと煮込んでいきます。煮込むほどに固くなる牛肉などとは対照的に、猪肉は味噌のコクを吸い込みながら、どこまでも柔らかくジューシーな質感へと変化します。
土鍋の蓋を開けると、香ばしい味噌の豊かな匂いとともに、お肉の芳醇な香りが湯気となって一気に広がり、体の芯から食欲を激しく刺激します。熱々の一切れを箸で引き揚げて口へ運べば、クニュッとした心地よい脂身の歯ごたえの直後、全く臭みのない純粋な甘みと、赤身の力強いコクが口いっぱいに弾けます。
