大あさり

  • 愛知県渥美半島
  • グルメ | 魚介
写真
写真
写真
写真
知多半島や渥美半島の浜辺を歩くと、どこからともなく漂ってくる香ばしい醤油の匂い。その先にある名物が、大人の手のひらほどもある大きな貝殻を網に載せた「大あさり」です。正式にはウチムラサキという貝で、愛知の豊かな海の象徴として親しまれています。 浜辺の店先では、職人が手際よく貝を真っ二つに開き、肉厚…

知多半島や渥美半島の浜辺を歩くと、どこからともなく漂ってくる香ばしい醤油の匂い。その先にある名物が、大人の手のひらほどもある大きな貝殻を網に載せた「大あさり」です。正式にはウチムラサキという貝で、愛知の豊かな海の象徴として親しまれています。

浜辺の店先では、職人が手際よく貝を真っ二つに開き、肉厚な身を貝殻の器ごと炭火にかけます。じわじわと熱が通るにつれて、貝の身から透明な出汁が溢れ出し、スープのようにグツグツと沸き立ちます。そこに醤油をたらした瞬間、パチパチと弾ける音とともに、弾けたお醤油の香りが潮風に混ざり合います。

熱々の貝殻から、大きな身を箸で持ち上げて口に放り込むと、アサリという名からは想像できないほどの、ジャキジャキとした肉厚で力強い歯ごたえに驚かされます。噛み締めるたびに、貝の芯に閉じ込められていた純粋な海の塩気と、濃縮された濃い旨味がじゅわりと舌の上に広がっていきます。貝殻の底に残った、お醤油と貝汁が混ざり合った濃い茶色のスープを最後に一気に啜るのが、この上ない贅沢。