鬼まんじゅう

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小麦粉の生地から、角切りにされたサツマイモの黄色いサイコロが四方八方に飛び出している姿が、どこか鬼の持つトゲだらけの金棒や、荒々しい鬼の姿を連想させることからその名がついた「鬼まんじゅう」。 戦中・戦後の食糧難の時代に、比較的手に入りやすかったサツマイモと小麦粉を使って、米の代わりとして作られ始…

小麦粉の生地から、角切りにされたサツマイモの黄色いサイコロが四方八方に飛び出している姿が、どこか鬼の持つトゲだらけの金棒や、荒々しい鬼の姿を連想させることからその名がついた「鬼まんじゅう」。

戦中・戦後の食糧難の時代に、比較的手に入りやすかったサツマイモと小麦粉を使って、米の代わりとして作られ始めたのが歴史の始まりとされています。材料はサツマイモ、小麦粉(または砂糖を加えた生地)、塩という、極めてシンプルな構成。職人や家庭の作り手たちが、生のサツマイモをサイコロ状にカットし、薄く小麦粉の衣を纏わせるようにして強火の蒸し器で一気に蒸し上げます。

蒸気のこもった和菓子店から漂うのは、サツマイモが熱を帯びたときの優しく甘い香りと、蒸したてのお餅のような素朴な匂い。手に取ると、ずっしりとした重みがあり、表面は驚くほどツヤツヤと輝いています。かじりつけば、生地の部分は「ねっとり」「もちもち」とした力強い弾力があり、主役のサツマイモは「ほくほく」とした自然の甘みが活きています。生地にほんのりと利かせた塩気が、サツマイモ本来の素朴なコクを限界まで引き立て、お茶請けとしてこれ以上ない満足感を与えてくれます。