ういろう

  • 愛知県名古屋市
  • グルメ | デザート・菓子・餅
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室町時代にその原型が生まれ、江戸時代には尾張藩の推奨を受けて名古屋の地で独自の進化を遂げた、愛知を代表する伝統の蒸し菓子が「ういろう(外郎)」です。 主原料は、和菓子の主流である「あんこ」ではなく、極めてシンプルな「米粉」と「砂糖」です。職人が厳選した米粉に熱湯と砂糖を加え、ダマが残らないよう滑…

室町時代にその原型が生まれ、江戸時代には尾張藩の推奨を受けて名古屋の地で独自の進化を遂げた、愛知を代表する伝統の蒸し菓子が「ういろう(外郎)」です。

主原料は、和菓子の主流である「あんこ」ではなく、極めてシンプルな「米粉」と「砂糖」です。職人が厳選した米粉に熱湯と砂糖を加え、ダマが残らないよう滑らかに練り上げた生地を、型に流し込んで蒸し器で一気に蒸し上げます。小麦粉とは異なる、米粉ならではのデンプンの粘り気が、このお菓子に「もっちり」とした、それでいて歯切れの良い独特の質感を授けています。

定番の「白」や「黒(黒砂糖)」のほか、すっきりとした渋みの「抹茶」、爽やかな香りの「さくら」など、並べたときの色彩の対比も目を楽しませてくれます。一切れをつまんで口に運べば、ひんやりとした滑らかな舌触りの直後、お餅のようでありながら、もっと上品で儚い、独特の弾力が唇と歯を包み込みます。

噛み締めるたびに、お米本来の仄かな甘みと、職人が絶妙な火加減で引き出した上品なコクが溶け出し、決してお口の中で重たく残りません。お茶の時間をそっと彩る気品があり、何百年もの間、旅人や地元の人々を癒やし続けてきた、引き算の美学が光る傑作です。

発祥

名古屋にういろうが伝わったのは1659年創業の「餅文総本店」の初代・餅屋文蔵氏が明出身の陳元贇からういろうの製法を教わったのが始まりと言われています。