タレカツ丼
- 新潟県新潟市
- グルメ | ご飯もの | 丼・重箱
漆黒の美しいお椀の蓋を持ち上げると、ご飯の上に重なるように敷き詰められた何枚ものカツ。一般的な卵とじでも、キャベツが敷かれたソースカツでもない。新潟市を中心に昭和の初期から広く親しまれるソウルフード「タレカツ丼」。
一皿は、薄く叩き伸ばした豚のモモ肉やヒレ肉に、極めて目の細かいパン粉をまとわせ、…
漆黒の美しいお椀の蓋を持ち上げると、ご飯の上に重なるように敷き詰められた何枚ものカツ。一般的な卵とじでも、キャベツが敷かれたソースカツでもない。新潟市を中心に昭和の初期から広く親しまれるソウルフード「タレカツ丼」。
一皿は、薄く叩き伸ばした豚のモモ肉やヒレ肉に、極めて目の細かいパン粉をまとわせ、ラードでカラリと揚げることから始まります。そして、油を切った直後の熱々のカツを、醤油をベースにみりんや砂糖、そして継ぎ足しで煮込まれた豚肉の旨味が凝縮された、秘伝の「甘辛い醤油ダレ」にドボンとくぐらせます。タレにくぐらせたカツを、炊きたての新潟県産米の上に豪快に載せるだけの、極めて潔い構成です。
目の前に運ばれてくると、お醤油が熱を帯びたときの香ばしく芳醇な匂いと、ラードのコクのある香りが湯気とともに一気に広がり、本能的な食欲を刺激します。お箸でカツを一枚持ち上げて口へ運べば、薄い衣がタレをたっぷりと吸い込みながらも、なお「サクッ」とした心地よい小気味おさを残していることに驚かされます。噛み締めるたびに、タレのまろやかな塩気とすっきりとした甘みが、薄切りならではの柔らかいお肉の肉汁と混ざり合います。
発祥
1930年代頃に、多くの屋台が並ぶ新潟市の屋台の一つである「とんかつ太郎」の初代店主が考案したのが始まりです。
