ますの寿司
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現れるのは、まるで大輪の桜が咲いたかのように美しく敷き詰められた、鮮やかな淡紅色のサクラマス。江戸時代から将軍家への献上品として重宝され、今や富山県を代表する駅弁・名物として全国にその名を知られる伝統の押し寿司が「ますの寿司」です。
魅力は、魚の締め加減と、お米の瑞々しさが織りなす「緊密な一体感…
現れるのは、まるで大輪の桜が咲いたかのように美しく敷き詰められた、鮮やかな淡紅色のサクラマス。江戸時代から将軍家への献上品として重宝され、今や富山県を代表する駅弁・名物として全国にその名を知られる伝統の押し寿司が「ますの寿司」です。
魅力は、魚の締め加減と、お米の瑞々しさが織りなす「緊密な一体感」にあります。職人が、選び抜かれた良質なマスの身を薄切りにし、独自の塩梅で塩を振って酢で締めます。これを、富山の清らかな名水で炊き上げた富山県産米の酢飯の上に隙間なく並べ、笹の葉で包み込んでから木桶に入れ、頑丈な竹とゴムで上から強固にプレス(加圧)をかけます。
この状態で一晩寝かせることで、笹の爽やかな香りが全体に移り、マスの旨味の汁が下の酢飯へとじゅわりと馴染んでいきます。付属のプラスチックナイフでケーキのようにピザ型に切り分け、一切れを持ち上げて口へ運べば、お米の一粒一粒がしっかりと締まった絶妙な押し加減の酢飯が、お口の中で心地よく解けていきます。マスのしっとりとしたなめらかな質感の直後、程よい脂の甘みとキレのあるお酢の酸味が完璧に調和します。
発祥
1717年に富山藩主・前田利興氏の家臣吉村新八氏が、神通川で獲れた一番のアユを使って押し寿司を作ったのが始まりと言われています。将軍・徳川吉宗に献上したところ、その味を絶賛し、それ以来、富山藩の重要な献上品としての地位を確立しました。
