げんげの唐揚げ
- 富山県富山湾沿岸
- グルメ | 魚介
かつては漁網を傷つけるとして雑魚扱いされていたものの、その独自の食感が評価され、現在では富山湾を代表する珍味として広く親しまれている深海魚の調理品が「げんげの唐揚げ」です。
特徴は、げんげ(幻魚)という魚が持つ特殊な身体の構造にあります。全身がコラーゲンの分厚いゼラチン質に覆われており、水分を非…
かつては漁網を傷つけるとして雑魚扱いされていたものの、その独自の食感が評価され、現在では富山湾を代表する珍味として広く親しまれている深海魚の調理品が「げんげの唐揚げ」です。
特徴は、げんげ(幻魚)という魚が持つ特殊な身体の構造にあります。全身がコラーゲンの分厚いゼラチン質に覆われており、水分を非常に多く含んでいるため、そのまま加熱すると崩れてしまいます。しかし、ぶつ切りにした身に片栗粉などの衣をしっかりと塗して高温の油で一気に揚げることで、外側はサクサク、内側はとろりとした独特のコントラストが生まれます。
揚げたてが目の前に運ばれてくると、香ばしい衣の匂いとともに、お魚特有の淡い薫りが湯気となって立ち上ります。熱い一切れを口へ運べば、まずはカリッとした小気味よい衣の歯ごたえが響きます。続いて中身を噛めば、ゼラチン質が熱で溶けてジュレのようになめらかに解け、水分を含んだ白身の瑞々しい質感が広がります。げんげ自体はクセや生臭さが少ない淡白な味わいであるため、下地の塩や醤油の風味がゼラチン質の甘みを引き立てます。小骨も柔らかく丸ごと食べられるため、噛むたびに衣の香ばしさと身の柔らかなコクが一体となります。
