小鯛の笹漬け
- 福井県小浜市
- グルメ | 魚介
若狭湾の豊かな海がもたらす新鮮なキダイを使い、塩と米酢で素早く締め、笹の葉とともに小さな杉樽へ美しく敷き詰めた、福井県小浜市を中心に伝わる名産品が「小鯛の笹漬け」です。
仕込みの真髄は、体長十センチメートルほどの初のみずみずしい小鯛を、手早く三枚におろして薄塩を振り、地元のまろやかな米酢に絶妙な…
若狭湾の豊かな海がもたらす新鮮なキダイを使い、塩と米酢で素早く締め、笹の葉とともに小さな杉樽へ美しく敷き詰めた、福井県小浜市を中心に伝わる名産品が「小鯛の笹漬け」です。
仕込みの真髄は、体長十センチメートルほどの初のみずみずしい小鯛を、手早く三枚におろして薄塩を振り、地元のまろやかな米酢に絶妙な時間で潜らせる「生締め」の技法にあります。お酢で完全に白くさせず、職人の勘でレアな状態を残すことで、小鯛本来の美しい淡桃色の肌と、しっとりとした瑞々しい質感が保たれます。これを抗菌作用のある青々とした笹の葉と交互に重ねて樽に詰め、軽めの重石で余分な水分を優しく抜いて仕上げます。
丸い杉樽の蓋を開けると、爽やかな笹の香りと、杉木の清々しい匂い、そしてお酢の柔らかな薫りが混ざり合って一気に広がります。樽から艶やかな一切れを箸で引き揚げて口に含むと、ひんやりとしたなめらかな皮目の質感とともに、小鯛の身がしっとりと解けていく繊細な歯ごたえを覚えます。お酢の上品な酸味が引いたのち、杉と笹の香りをまとった小鯛本来の上品な甘みと、奥深い潮の旨味が綺麗に調和します。
