ばばちゃん鍋

  • 鳥取県岩美町
  • グルメ | 鍋・おでん
  • 旬:12~2月頃
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鳥取県東部の岩美町周辺で冬に親しまれている「ばばちゃん鍋」は、深海魚のタナカゲンゲを主役にした郷土料理です。底引き網漁で松葉ガニとともに水揚げされる魚で、その特徴的な顔つきから地元でこの愛称がつきました。 魅力は、見た目からは想像できないほど上品でクセのない白身と、厚い皮目に含まれる豊富なコラー…

鳥取県東部の岩美町周辺で冬に親しまれている「ばばちゃん鍋」は、深海魚のタナカゲンゲを主役にした郷土料理です。底引き網漁で松葉ガニとともに水揚げされる魚で、その特徴的な顔つきから地元でこの愛称がつきました。

魅力は、見た目からは想像できないほど上品でクセのない白身と、厚い皮目に含まれる豊富なコラーゲン質にあります。ぶつ切りにした身を、白菜やネギ、豆腐といった冬野菜とともに、お醤油ベースの和風出汁を張った土鍋でじっくりと煮込みます。加熱によってゼラチン質が溶け出し、スープにぽってりとした独特の深みが加わっていきます。

土鍋の蓋を開けると、醤油の香ばしさと野菜の甘い香りが熱い湯気とともに立ち上ります。噛み締めれば、皮の周りのプルプルとした滑らかな質感に続き、雪のように白い身がホロホロと解けて豊かな水分が広がります。タラに似た淡白な味わいの芯に、アンコウのような濃厚なコクがあり、野菜のみずみずしさが脂の重みを程よく中和します。ポン酢の酸味が身の甘みを鮮やかに引き立て、後味をすっきりと整えます。深海の恵みを無駄なく活かす、鳥取の冬の傑作鍋料理です。