うず煮

  • 島根県出雲市
  • グルメ | ご飯もの | 茶漬け
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出雲大社で福の神を祝い、新年の訪れを寿ぐ福縁会などの特別な席で振る舞われてきたのが、温かいおもてなしの心を丼の中に潜ませた「うず煮」です。 驚きは、お椀が運ばれてきた瞬間には、フグの姿がどこにも見当たらない風変わりな構造にあります。器を満たしているのは、とろみのついた透明なお出汁と、その上に乗せ…

出雲大社で福の神を祝い、新年の訪れを寿ぐ福縁会などの特別な席で振る舞われてきたのが、温かいおもてなしの心を丼の中に潜ませた「うず煮」です。

驚きは、お椀が運ばれてきた瞬間には、フグの姿がどこにも見当たらない風変わりな構造にあります。器を満たしているのは、とろみのついた透明なお出汁と、その上に乗せられた芹や海苔、ワサビといった薬味、そしてわずかにのぞくご飯だけです。主役であるフグの身や、一緒に煮込まれたかんぴょう、椎茸などの具材は、すべて白ご飯の下に文字通り「うずめて(埋めて)」隠されています。

箸を入れてご飯を優しく崩すと、下から熱々の具材が次々と顔を出し、同時にフグの出汁が持つ特有のふくよかな香りが、湯気とともに一気に広がります。ひと口すすれば、日本海で獲れたフグの骨から丁寧に引いたお出汁の、上品でありながらもガツンと響く力強い旨味が口の中を満たします。葛粉でつけられたとろみがスープの熱を閉じ込め、ご飯の一粒一粒にフグの濃厚なエキスをしっかりと絡みつかせます。芹のシャキシャキとした清涼感と、ワサビのキリッとした辛みが、お出汁の奥深いコクを鮮やかに引き立て、後味をすっきりと整えます。

発祥

出雲大社で執り行われる福神祭で大切に受け継がれてきました。