田舎寿司
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一般的な海の魚ではなく、椎茸やタケノコ、ミョウガといった山の幸をネタに用いる「田舎寿司」は、高知の厳しい山間部で育まれた暮らしの知恵と、素材の持ち味を活かす実直な仕込みが光る至高の郷土和食です。
個性は、ネタの多彩な食感と、すし酢に「柚子酢(ゆのす)」をたっぷりと使用する点にあります。酢飯には、…
一般的な海の魚ではなく、椎茸やタケノコ、ミョウガといった山の幸をネタに用いる「田舎寿司」は、高知の厳しい山間部で育まれた暮らしの知恵と、素材の持ち味を活かす実直な仕込みが光る至高の郷土和食です。
個性は、ネタの多彩な食感と、すし酢に「柚子酢(ゆのす)」をたっぷりと使用する点にあります。酢飯には、一般的な穀物酢の代わりに生搾りの柚子果汁が贅沢に混ぜ込まれ、キリッとした爽やかな酸味と高貴な香りがお米の一粒一粒に染み渡ります。その上に、甘辛く煮含めた椎茸、食感を残して茹で上げたタケノコ、鮮やかなピンク色に酢締めしたミョウガ、さらには薄焼き卵や、出汁を吸わせたコンニャクなどを載せて一口サイズに形作ります。
大皿に盛り付けられた色とりどりの一粒を箸でつまみ、お口へ運ぶと、豊かな質感が迎えてくれます。タケノコのシャキシャキとした小気味よい歯ごたえや、ミョウガの爽快な風味のあとから、柚子酢が効いたご飯のツンとした酸味が立ち上がり、見事な調和を見せます。椎茸やコンニャクからじわりと染み出るジューシーな和風出汁の旨味が、お米のモチモチとした甘みと完璧に同調し、噛むほどに重層的な味わいへと変化します。
発祥
新鮮な魚介類が手に入りにくかった時代に、山でとれる食材で寿司をつくったのが始まりと言われています。1986年に津野町の田舎寿司が全国ふるさとおにぎり百選に入選したことで、広く知られるようになりました。
