からし蓮根
- 熊本県熊本市
- グルメ | 野菜・豆腐
- 旬:11~3月頃
熊本の「からし蓮根」は、泥深い畑から収穫された蓮根の空洞部分に、和からし粉を混ぜ合わせた特製の麦味噌を隙間なく詰め込み、小麦粉とウコンで作った黄色い衣を全体に纏わせてから、大鍋の熱い油でじっくりと揚げて仕上げる郷土の料理です。
現地の専門店や総菜店では、職人が一本ずつ手作業で味噌を押し込む伝統的…
熊本の「からし蓮根」は、泥深い畑から収穫された蓮根の空洞部分に、和からし粉を混ぜ合わせた特製の麦味噌を隙間なく詰め込み、小麦粉とウコンで作った黄色い衣を全体に纏わせてから、大鍋の熱い油でじっくりと揚げて仕上げる郷土の料理です。
現地の専門店や総菜店では、職人が一本ずつ手作業で味噌を押し込む伝統的な製法が守られており、出来上がった塊を包丁で丸い輪切りにすることで、白い蓮根の断面と穴に詰まった茶色い味噌、そして周囲の鮮やかな黄色い衣が美しい同心円状の模様を描き出します。地元の居酒屋や家庭の食卓では、冷たいままで薄くスライスしたものが、お酒のおつまみやご飯のおかずとして日常的に親しまれています。
ウコンの衣の香ばしさに続き、蓮根特有の繊維が小気味よく弾けるシャキシャキとした非常に力強い歯ごたえが響きます。さらに噛み締めると、中の麦味噌に仕込まれた和からしの強烈な成分が口や鼻の粘膜を直接刺激し、涙が出るほどの鮮烈な痛覚とともに、お口全体に爽快な緊張感が広がります。このからしの鋭い刺激を、麦味噌の持つ独特のまろやかな甘みと旨味、そして程よい塩気が優しく包み込み、蓮根そのものの素朴な風味と一体になることで、独特の深い余韻を生み出します。
発祥
1632年に熊本藩の病弱で初代藩主の細川忠利公のために、滋養強壮食として献上されたのが始まりと言われています。
