さつま汁

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ぶつ切りにした鶏肉を骨ごとじっくりと煮込み、季節の根菜とともに麦味噌仕立ての濃厚なスープで仕上げる鹿児島を代表する具だくさんな汁物が「さつま汁」です。 器の中に盛り付けられたその姿は、大ぶりに切られた大根や人参、サツマイモ、ごぼうなどの根菜が隙間なく敷き詰められており、その圧倒的なボリューム感が…

ぶつ切りにした鶏肉を骨ごとじっくりと煮込み、季節の根菜とともに麦味噌仕立ての濃厚なスープで仕上げる鹿児島を代表する具だくさんな汁物が「さつま汁」です。

器の中に盛り付けられたその姿は、大ぶりに切られた大根や人参、サツマイモ、ごぼうなどの根菜が隙間なく敷き詰められており、その圧倒的なボリューム感が食べる人の目を奪います。味の決め手となるのは、鶏の骨や脂から染み出す濃厚な旨味と、鹿児島特有の甘口な麦味噌が織りなす素朴で力強い調和です。仕上げに小口切りのネギを散らせば、湯気とともに芳醇な香りが広がります。

熱々のスープを木匙で掬って口へと運べば、麦味噌のまろやかな甘みの直後に、鶏肉から溶け出した深いコクと上品な脂の旨味が口いっぱいに広がります。続いてよく煮込まれた具材を口に運べば、サツマイモのねっとりとした甘みや、ごぼうのシャキシャキとした軽快な歯ごたえがお口の中で小気味よく弾けます。骨の周りから溢れる肉本来のジューシーな旨味がスープに溶け込み、噛み締めるたびに野菜の純粋な甘みと完璧に同化します。クドさや重さは一切なく、生姜のすっきりとした風味が後味を綺麗に引き締め、豊かな余韻が喉を駆け抜けます。

発祥

江戸時代に行われていた闘鶏が盛んで、負けてしまった鶏をその場で捌き、野菜と一緒に煮込んで食べたのが始まりとされています。