けの汁
- 青森県津軽地方
- グルメ | 煮物・汁物
津軽地方の厳しい冬を乗り切るための生活の知恵と、大地の恵みが一器に凝縮された代表的な郷土料理が「けの汁」です。「粥の汁(かゆのしる)」が津軽弁で訛ったものが名前の由来とされ、米が貴重だった時代に、細かく刻んだ根菜や山菜を米に見立てて大鍋でじっくりと煮込んで食べた、栄養満点で素朴な温もり溢れる汁物料…
津軽地方の厳しい冬を乗り切るための生活の知恵と、大地の恵みが一器に凝縮された代表的な郷土料理が「けの汁」です。「粥の汁(かゆのしる)」が津軽弁で訛ったものが名前の由来とされ、米が貴重だった時代に、細かく刻んだ根菜や山菜を米に見立てて大鍋でじっくりと煮込んで食べた、栄養満点で素朴な温もり溢れる汁物料理です。
特徴は、気の遠くなるような手間暇をかけてすべての具材を均一な賽の目状に細かく刻み込む、その独特の仕込みにあります。大根や人参、ごぼうといった冬の根菜類をはじめ、山菜のフキやワラビ、さらには凍み豆腐や油揚げ、昆布といった多様な食材が、およそ数ミリ角の小さな正方形に揃えられます。
これらを昆布と煮干しの効いた澄んだ出汁でじっくりと煮込み、地元の深いコクを持つ味噌で味を調えます。さらに、すり潰した大豆(大豆のペースト)を加えることで、スープ全体にとろみと独特のまろやかなコク、大豆の優しい甘みがプラスされます。ひと口啜れば、刻まれた様々な具材がシャキシャキ、モチモチと口の中で一斉に弾け、それぞれの旨味と味噌の塩気が三位一体となって身体中に染み渡ります。
