ひっつみ
- 岩手県全域
- グルメ | 煮物・汁物
岩手県を代表する素朴で奥深い郷土料理が「ひっつみ」です。地域によっては「とってなげ」とも呼ばれ、小麦粉をこねて作った生地を手で薄く「引っ摘む(ひっつむ)」という、その独特の調理法が名前の由来となっています。お米が貴重だった時代から、大地の恵みと先人の知恵が詰まった栄養満点の主食として、今も県内全域…
岩手県を代表する素朴で奥深い郷土料理が「ひっつみ」です。地域によっては「とってなげ」とも呼ばれ、小麦粉をこねて作った生地を手で薄く「引っ摘む(ひっつむ)」という、その独特の調理法が名前の由来となっています。お米が貴重だった時代から、大地の恵みと先人の知恵が詰まった栄養満点の主食として、今も県内全域の家庭や料理店で深く愛されています。
味わいの中心となるのは、時間をかけてじっくりと寝かせ、極限まで滑らかに仕上げられた小麦粉の生地です。熟練の技で薄く、引き伸ばすようにちぎりながら大鍋へと投入された生地は、お箸で持ち上げれば、ツルツルとしたシルクのようになめらかな肌触り。ひと口頬張れば、端はとろけるように柔らかく、中心はモチモチとした力強い弾力を持つ、絶妙なコントラストの食感が口いっぱいに躍動します。
極上の生地を受け止めるのが、昆布や煮干し、そして地元の山の幸である鶏肉やゴボウなどから丁寧に引いた、滋味深い醤油ベースの出汁スープです。具材には、人参や大根といった冬の根菜類をはじめ、風味豊かなキノコ類や油揚げなどがどっさりと入り、それぞれの旨味が出汁へと溶け込んでいます。
発祥
米が不作だった江戸時代、冷涼な気候でも育ちやすい小麦や雑穀を粉にして練り、主食として食べる粉食文化が発達。日々の主食として、野菜などと一緒に煮込んで食べられていました。
