もってのほか

  • 山形県村山地方
  • グルメ | 野菜・豆腐
  • 旬:10~11月頃
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秋が深まる山形県の直売所や居酒屋の品書きに、鮮やかな紫色の彩りを添えて登場する風物詩、「山形のもってのほか」。「天皇の御紋である菊花を食べるのはもってのほか」あるいは「美味しすぎて食べるのがもってのほか」という言葉が由来とされる食用菊の最高峰であり、山形県内では「延命楽」という品種名とともに、秋の…

秋が深まる山形県の直売所や居酒屋の品書きに、鮮やかな紫色の彩りを添えて登場する風物詩、「山形のもってのほか」。「天皇の御紋である菊花を食べるのはもってのほか」あるいは「美味しすぎて食べるのがもってのほか」という言葉が由来とされる食用菊の最高峰であり、山形県内では「延命楽」という品種名とともに、秋の味覚として深く愛されています。

現地の小料理屋などを訪れると、お浸しや酢の物としてガラスの小鉢に美しく盛られた姿で目の前に運ばれてきます。特徴は、一般的な黄色い食用菊とは一線を画す、気品ある赤紫色の花びらと、その一本一本が筒状に丸まっている独自の形状にあります。この立体的な花びらの構造により、熱湯でさっと茹で上げて冷水に晒した後も形が崩れず、口に含むとシャキシャキ、ジャキジャキとした驚くほど小気味よい、唯一無二の歯ごたえが生まれます。

箸でひと掴みして口へ運べば、お酢の爽やかな酸味とともに、菊特有のほのかな苦味と上品な甘い香りが鼻腔を優しく吹き抜けます。色鮮やかな見た目の美しさと、噛むたびに弾ける小気味よい質感が、秋の夜に傾ける山形の地酒の味わいを一層引き立ててくれます。