耳うどん

  • 栃木県佐野市、宇都宮市
  • グルメ | 麺類 | うどん
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佐野市の仙波地区を中心に、江戸時代の終わり頃から魔除けの正月料理として食べ継がれてきた「耳うどん」は、独特の形状に深い願いが込められた、この地ならではの伝統的な郷土麺。 特徴は、その名の通り「人間の耳」にそっくりな形にあります。これはお正月に現れるとされる悪魔の耳を模したものであり、「悪魔の耳を…

佐野市の仙波地区を中心に、江戸時代の終わり頃から魔除けの正月料理として食べ継がれてきた「耳うどん」は、独特の形状に深い願いが込められた、この地ならではの伝統的な郷土麺。

特徴は、その名の通り「人間の耳」にそっくりな形にあります。これはお正月に現れるとされる悪魔の耳を模したものであり、「悪魔の耳を食べてしまえば、我が家の噂話を聞かれることがなくなり、一年を無病息災で過ごせる」というユニークな言い伝えが今も大切に守られています。

職人が丁寧にこねた小麦の生地を長方形に切り出し、絶妙な指先の手加減でパタンと折り畳んで作るこの麺は、一般的な細長い和麺とは全く異なる、すいとんにも似た「分厚さ」を持っています。

熱々の一杯をお箸で持ち上げて口に運べば、つるりとした滑らかな肌触りのあとに、通常のうどんを遥かに凌ぐモチモチとした重厚な噛みごたえと、小麦本来の素朴な甘みが広がります。鶏ガラやカツオをベースにした関東風の濃いめのお出汁に、伊達巻や蒲鉾といったお正月らしい華やかな具材が合わさり、お腹の底から身体をじんわりと温めてくれます。