足利シュウマイ

  • 栃木県足利市
  • グルメ | 野菜・豆腐
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豚肉やエビといった一般的な主原料を一切使わず、細かく刻んだタマネギと片栗粉だけで餡を仕込む「足利シュウマイ」は、織物産業で栄えた足利市の裏路地や屋台で愛されてきた異色のローカルフード。 小麦の薄皮の中に閉じ込められているのは、肉の旨味ではなく、熱が通って極限まで引き出されたタマネギの強烈な甘みと…

豚肉やエビといった一般的な主原料を一切使わず、細かく刻んだタマネギと片栗粉だけで餡を仕込む「足利シュウマイ」は、織物産業で栄えた足利市の裏路地や屋台で愛されてきた異色のローカルフード。

小麦の薄皮の中に閉じ込められているのは、肉の旨味ではなく、熱が通って極限まで引き出されたタマネギの強烈な甘みと、水分を含んでねっとりと固まった片栗粉の圧倒的な粘り気です。蒸し器から上がったばかりの本体は、箸で掴むとずっしりと重く、口に含むともちもちとした強烈な弾力が弾け、まるで上質なすいとんや団子を食べているかのような錯覚を覚えます。この素朴きわまる純白の生地に、両毛地域独特の文化である地元のスパイシーなウスターソースをたっぷりと染み込ませ、黄色い和辛子を添えて味わうのが足利流の鉄則です。

ソースのフルーティーな酸味とシャープな辛みが、タマネギの優しいコクを鮮やかに引き立て、お肉が入っていない物足りなさを完全に補う絶妙なバランスが器の中で完成します。ソースを吸って茶褐色に染まったシュウマイに辛子を少しつけ、熱いまま噛み締めれば、皮の滑らかな質感のあとに、お口の中で餡がとろりと解けてソースの旨味と一体になります。

発祥

戦後、足利は織物産業で非常に潤っており、街には多くの労働者や人々が溢れていました。食糧難でお肉は高級品だったため、屋台の店主たちが安くてお腹にたまる美味しいものを知恵を絞って生み出しました。