二風谷イタ
- 北海道平取町
- 伝統工芸品 | 木工品・竹工品
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二風谷イタは、アイヌの人々が日々の暮らしの中で大切に用いてきた、木製の浅く平らな盆です。豊かな森と沙流川の清流に抱かれたこの地で、自然への畏敬の念とともに母から子へと受け継がれてきました。素朴な木の温もりの中に、アイヌの深い精神性と高度な彫刻技術が美しく融合しています。
独自の立体美を成立させて…
二風谷イタは、アイヌの人々が日々の暮らしの中で大切に用いてきた、木製の浅く平らな盆です。豊かな森と沙流川の清流に抱かれたこの地で、自然への畏敬の念とともに母から子へと受け継がれてきました。素朴な木の温もりの中に、アイヌの深い精神性と高度な彫刻技術が美しく融合しています。
独自の立体美を成立させているのが、地域の森から切り出されたカツラやクルミの一枚板と、独自の「アイヌ紋様」を刻み込む精緻なノミさばきです。イタの表面には、渦巻きを模した「モレウノカ」や、トゲを表す「アイウシノカ」といった、魔除けや自然の生命力を意味する特有の紋様が深く鮮やかに彫り込まれます。さらに、紋様の隙間を「ラムラムノカ」と呼ばれるウロコ状の細かな彫り目で埋め尽くすことで、木肌に独特の陰影と豊かな表情が生まれるのです。
使い込むほどに手の油分が馴染んで木肌の赤みが増し、彫りの角が丸みを帯びて、風合いが深まっていく特性。かつて家族や客人をもてなすために料理を載せ、日々の暮らしに祈りを添えてきた背景を持ち、現代の食卓やインテリアにも静かな温もりを運んでくれます。
