豊岡杞柳細工
- 兵庫県豊岡市周辺
- 伝統工芸品 | 木工品・竹工品
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豊岡杞柳細工は、円山川の湿地帯に自生する「コリヤナギ」を主原料とし、奈良時代の但馬国正倉院貢物にもその名が見られるほど深い歴史を持つ植物編み工芸です。江戸時代には豊岡藩の独占物として手厚く保護され、全国へその名を轟かせました。素朴な竹細工とは一線を画す「絹のように白く滑らかな気品」と、持っているこ…
豊岡杞柳細工は、円山川の湿地帯に自生する「コリヤナギ」を主原料とし、奈良時代の但馬国正倉院貢物にもその名が見られるほど深い歴史を持つ植物編み工芸です。江戸時代には豊岡藩の独占物として手厚く保護され、全国へその名を轟かせました。素朴な竹細工とは一線を画す「絹のように白く滑らかな気品」と、持っていることを忘れるほどの「軽やかさ」があります。
機能美を成立させているのが、素材を徹底的に磨き上げる「麻蒸」と、職人の繊細な指先から生まれる「多彩な編み模様」の技術です。職人は、収穫したコリヤナギを釜で蒸して皮を剥ぎ、天日干しを繰り返すことで、光沢のある美しい渋白い芯材を作り出します。この極めてしなやかな柳を、強靭なラタンの骨組みに絡めるようにして、釘や接着剤を一切使わずに指先だけで緻密に編み上げていきます。「綾編み」や「目籠編み」など、20種類以上もの伝統的な編み地を使い分けることで、レースのように美しい透かし模様が立体的に浮かび上がります。使い込むほどに白柳は柔らかな飴色へと変化し、アンティークのような深い風合いへと育ちます。
