房州うちわ

  • 千葉県館山市、南房総市
  • 伝統工芸品 | その他の工芸品
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「房州うちわ」は、日本三大うちわの一つに数えられる伝統的工芸品です。温暖な房総半島の気候が育んだ良質な竹を贅沢に使い、実用性と造形美を極限まで高めたその佇まいは、初夏の旅の記憶を爽やかに彩ってくれます。 特徴は、持ち手から頭までが一本の丸い竹から途切れなく繋がっている「丸柄」の美しさにあります。…

「房州うちわ」は、日本三大うちわの一つに数えられる伝統的工芸品です。温暖な房総半島の気候が育んだ良質な竹を贅沢に使い、実用性と造形美を極限まで高めたその佇まいは、初夏の旅の記憶を爽やかに彩ってくれます。

特徴は、持ち手から頭までが一本の丸い竹から途切れなく繋がっている「丸柄」の美しさにあります。職人は、細い一本の丸竹の端に、手元を見ずとも正確な等間隔で割目を入れ、その裂いた竹を細かく格子状に編み込んで、うちわの骨組みを形作っていきます。この「窓」と呼ばれる編み目の部分が、丸竹本来の強靭さと、風をしっかりと受け止めるしなやかな「しなり」を生み出す構造的な要となります。

職人の緻密な手の感覚を必要とするのが、格子状に広がった骨組みに和紙や浴衣の生地を貼り合わせる工程です。骨の反りや弾力性を指先で感じながら、シワを一切作らずに均一に密着させていきます。丸柄のなだらかな曲線と、布地が持つ鮮やかな色彩や伝統的な文様が相まって、手に持ったときに吸い付くように馴染む独特の重量バランスが生まれます。