江戸硝子
- 東京都江戸川区、墨田区、江東区周辺
- 伝統工芸品 | その他の工芸品
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「江戸硝子」は、職人の息と手先のコントロールだけで形を創り出す、極めてライブ感にあふれたガラス工芸です。手に取ったときにしっくりとなじむ温かみのある厚みや、光を浴びて不規則に揺らめく豊かな表情が、日常の食卓に洗練された「江戸の粋」をもたらしてくれます。
職人は「吹き竿」と呼ばれる金属の筒の先に、…
「江戸硝子」は、職人の息と手先のコントロールだけで形を創り出す、極めてライブ感にあふれたガラス工芸です。手に取ったときにしっくりとなじむ温かみのある厚みや、光を浴びて不規則に揺らめく豊かな表情が、日常の食卓に洗練された「江戸の粋」をもたらしてくれます。
職人は「吹き竿」と呼ばれる金属の筒の先に、真っ赤に溶けたドロドロのガラスを巻き取ります。型を使用せずに宙空でガラスを吹きながら、竿を回す遠心力と、重力、そしてピンセットのような鉄製の道具だけを頼りに形を整えていく「宙吹き」の技法が、この工芸の真骨頂です。熱を失うと一瞬で固まってしまうガラスの性質を見極め、秒単位の猶予のなかで流麗な曲線を削り出す作業は、長年の経験に裏打ちされた無駄のない身体の動きがあって初めて成立します。
さらに、色ガラスの粉を透明なガラスに部分的に焼き付けることで、淡いぼかしや鮮やかなグラデーションを生み出し、水面の揺らぎや季節の彩りを器の中に表現します。中にあえて閉じ込められた小さな気泡は、ガラスが確かに熱を帯びて呼吸をしていた証拠です。
