宮城伝統こけし

  • 宮城県仙台市、白石市周辺
  • 伝統工芸品 | 人形・こけし
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江戸時代から湯治客の土産物として発展してきた宮城伝統こけし。現在、県内で5つの系統(鳴子、作並、遠刈田、弥治郎、仙台)が国の伝統的工芸品に指定されています。この木人形が今もなお人々を惹きつけてやまない理由は、産地ごとの厳しい風土と職人の師弟関係の中で、何代にもわたり純化されてきた「個別の様式美と圧…

江戸時代から湯治客の土産物として発展してきた宮城伝統こけし。現在、県内で5つの系統(鳴子、作並、遠刈田、弥治郎、仙台)が国の伝統的工芸品に指定されています。この木人形が今もなお人々を惹きつけてやまない理由は、産地ごとの厳しい風土と職人の師弟関係の中で、何代にもわたり純化されてきた「個別の様式美と圧倒的な素朴さ」にあります。

人形の佇まいを決定づけているのが、地域ごとの木質の個性を活かした独自の挽き技術と、一筆で迷いなく描かれる伝統の絵付けです。例えば、首を回すと「キイキイ」と音を立てる鳴子こけしには、比較的軽量で加工しやすいミズキやヤナギの木が使われ、その構造に適した太い胴体に華やかな牡丹の花が描かれます。一方、差し込み式の首を持つ遠刈田こけしでは、対照的に鋭く切れ上がった涼しげな目元と、重ね菊と呼ばれる繊細な花模様が施されます。職人がろくろを回しながら大まかな木塊を削り出し、絵筆を一気に走らせて命を吹き込むため、どのこけしも一見似ているようでいて、その土地の山の表情や職人の実直な気質がそのまま顔立ちとなって現れるのです。